《渦まく知識/Brainstorm》と言えばエターナルを代表するドローカードであり、ヴィンテージでは制限カードに指定されてたりする超強力カードだ。
しかし他の多くの強力カードとは違い、《渦まく知識/Brainstorm》は正しい使い方を知っているか否かで強さが格段に違ってくるカードでもある。
そこでどのように使えば《渦まく知識/Brainstorm》の魅力を最大限に生かせるのかを説明したいと思う。


そもそも《渦まく知識/Brainstorm》とはどのようなカードなのか?
《渦まく知識/Brainstorm》のオラクルを知らない人は居ないだろうからそれは省略するとして、その効果を端的に言えば「3ターン分の未来を前借りし、その後2ターンかけてそれを返済していくカード」だ。
この返済が滞りなく終了した場合、《渦まく知識/Brainstorm》は最終的に単なる1マナ1ドローと同じカードになってしまう。
当然それでは使う意味が無いため、あらゆる手段を用いてその返済を踏み倒す事が《渦まく知識/Brainstorm》の強さを生み出すカギになる。

使い方1:返済は必ず踏み倒す事

また、返済はターンの経過とともに自動的に行われてしまうため、踏み倒すのならば出来るだけ早く行うべきだ。
そのため「《渦まく知識/Brainstorm》をプレイしてから次の自分のドロー・ステップが訪れるまでの間にフェッチランドを起動する」と言う一連の流れをいかにスムーズに行うかが重要になってくる。
1ターン目に《渦まく知識/Brainstorm》をプレイする行為が、ほぼ全ての局面においてミスプレイである理由はこれだ。

使い方2:出来る限りプレイしたターン中に踏み倒す事

また、《渦まく知識/Brainstorm》は「不要なカードを、手札のロス無しに必要なカードと入れ替えるカード」だと言える。
これが何を意味しているのかと言うと、《渦まく知識/Brainstorm》は自分の手札が弱い時ほど強力になり、逆に手札が強い時ほど弱いカードになると言う事だ。
上記の使い方1、2については割と多くのプレイヤーが理解出来ているが、この点をきちんと理解出来ているプレイヤーはあまり多くないように思う。
手札にウィルもタルモもソープロもあるのに、ただ引いたからと言うだけの理由で漠然と《渦まく知識/Brainstorm》をプレイしてしまうプレイヤーは多い。
これは非常に勿体ないプレイなので、《渦まく知識/Brainstorm》をプレイする際には「何を引きたいのか?」「何をライブラリーに戻したいのか?」をよく考えてからプレイすると良いだろう。

使い方3:不要牌が貯まるまでは手札に温存しておく

この考え方をさらに推し進めていくと、《渦まく知識/Brainstorm》が持つもう一つの側面が見えてくる。
《渦まく知識/Brainstorm》を解決した瞬間のハンドは、本来のハンドよりも質的に3ターン分進んだハンドになっている。
それに対し、残ったライブラリーの内容については(踏み倒しの有無に関わらず)現在のターンに本来あるべき内容より若干弱くなっている。
そのため《渦まく知識/Brainstorm》をプレイしてから時間が経過すれば経過するほど、《渦まく知識/Brainstorm》による質のアドバンテージは薄れていき、打っても打たなくても殆ど変わらないハンドになってしまう。
ではどのタイミングでハンドの質を向上させる事が最も勝利に貢献するのかと言えば、相手が大きく動いてきた時だろう。
「この局面さえしのげば返しで勝てる!」と言う瞬間において、《渦まく知識/Brainstorm》は《Ancestral Recall》とほぼ同じカードと化す。
返しで勝てるのだからライブラリーの質が落ちようとライブラリートップが無駄ヅモになろうとどうでも良い訳で、間違いなくその瞬間こそが《渦まく知識/Brainstorm》の「旬」だと言えるだろう。

使い方4:ここぞと言うタイミングまで1枚は取っておく

ここまでの説明を読めば理解された人も多いと思うが、《渦まく知識/Brainstorm》と言うカードは1マナでありながら、後半になればなるほど強力になるカードだと言える。
後半になるほど踏み倒す手段は豊富になり、すぐに踏み倒す事も容易になり、不要牌が貯まる事も多くなり、重要な局面を迎える可能性も高くなる。
逆に序盤にプレイすれば単なるキャントリップに堕する可能性が高いため、「如何にして《渦まく知識/Brainstorm》を終盤まで取っておくか、序盤にプレイしなくても機能するようにデッキを構築するか」が重要になってくる。
スレッショルドが殆どの場合土地を16枚以下にしない理由はここにあるのだ。
スレッショルドは殆どの場合3マナまでしかマナを必要としないデッキであり、ゼロックス理論に基づいて計算すれば土地は16枚で良いはずだ。
しかしその計算は「仮に《渦まく知識/Brainstorm》を初手に引いていた場合、それをプレイして土地を探しに行く」と言うプレイングが前提になっている。
これまで説明してきた通りそのプレイは間違っており、従ってデッキのマナバランスを決定する際にゼロックス理論を用いる場合、《渦まく知識/Brainstorm》を勘定に入れない事が大切だと言える。

使い方5:渦巻く知識をゼロックス理論の勘定に入れない

そもそも土地を切り詰めれば手札はスペルで溢れる訳だから、《渦まく知識/Brainstorm》をプレイした所で戻すべきカードが無いと言う状況が発生しやすい。
逆に土地多めなら「余分な土地を《渦まく知識/Brainstorm》で戻してフェッチでシャッフル」と言う一連の動作が自然に行える。
これだけでも《渦まく知識/Brainstorm》をゼロックス理論で運用した場合は非効率性を理解して頂けると思う。


ここからは他のカードとの相互作用を説明したいと思う。
《強迫/Duress》や《思考囲い/Thoughtseize》に対して《渦まく知識/Brainstorm》をプレイし、重要なカードをライブラリーに避難させると言うプレイングは有名だが、それ以外にも《相殺/Counterbalance》との合わせ技も覚えておくと良いだろう。
(勿論相殺誘発にスタックして《渦まく知識/Brainstorm》をプレイしてトップを操作する、と言った当たり前のものではない。)
これは《渦まく知識/Brainstorm》を1ターン目にプレイする事が正当化される数少ないケースの1つなのだが、「こちらが先手であり、かつこちらが手札に相殺を抱えている場合、1ターン目に《渦まく知識/Brainstorm》をプレイし、ライブラリーの上から2番目に2マナのカードを仕込んでおく事によって、相手の後手2ターン目の行動に対してほぼ確実にナチュラル(?)相殺を決める事が出来る」と言うものだ。
これは場に干渉出来ない相殺独楽コンボを使う上で非常に重要なプレイングであり、絶対に覚えておくべきだと思う。
仮に手札に相殺と独楽がそろっていたとしても、このプレイングが出来るならばやるべきだ。
どうせ1ターン目に独楽を置いたところで3ターン目までは起動出来ないのだから、2ターン目のナチュラル相殺率を上げる事で盤面を完全に支配出来る可能性を高めておいた方がプレイングとして正しい。

とにかく最も大切なのは惰性でプレイせず、「なぜ今プレイするのか?」を常に意識する事だ。
使い方1~5はいわゆる定石と呼ばれるものだが、相殺独楽との相互作用のような例外も勿論存在する。
どちらの場合もそのプレイングが何故正しいのかと言うハッキリとした理由があり、それを経験の中で理解していく事が何より重要なのだ。

これから先、《渦まく知識/Brainstorm》をプレイする機会は数え切れないほどあるだろうが、その時に是非この事を思い出して欲しい。そうすればきっと《渦まく知識/Brainstorm》の本当の強さを実感出来るはずだ。
行ってきますた。
デッキはこちら

Supreme Blue
4《Tundra》
4《Tropical Island》
4《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
4《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
1《森/Forest》
1《島/Island》

4《貴族の教主/Noble Hierarch》
4《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
4《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》
4《知識鱗のコアトル/Lorescale Coatl》
4《冷淡なセルキー/Cold-Eyed Selkie》

4《Force of Will》
2《対抗呪文/Counterspell》
4《渦まく知識/Brainstorm》
4《思案/Ponder》
4《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
4《流刑への道/Path to Exile》

SB
4《無効/Annul》
3《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
2《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》
2《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
4《翻弄する魔道士/Meddling Mage》

こないだからハマってるバントカラーのフィッシュ(?)
今回は相殺独楽要素を抜いてビートダウンメタにシフトしてみた。


R1 5Cコントロール(とどちゃま)
いつもながら怪しいデッキだwww
一本目はタルモで華麗にビートして勝ち
二本目はダブマリした上に盤面を完全に掌握されて負け
三本目はメイジとタルモでビートして勝ち

R2 ステロイド
シラナに怨恨つけたりするタイプ
一本目はセルキーでもりもり引いて勝ち
二本目はセルキーで引きつつコアトルを育て、コアトルをSTPしてライフを安全圏までもっていってタルモとかセルキーで殴って勝ち

R3 オサダローム(オサダさん)
いつもの5Cローム
一本目は為す術もなく完全にコントロールされて負け
二本目は相手がぬるいハンドキープだったらしく、こちらのビートが間に合って勝ち
三本目は相手が2マリして、翻弄で爆薬だけ止めて殴って勝ち

R4 エルフ
8ロード型の普通のエルフ
一本目はセルキー無双で勝ち。10枚以上引けたw
二本目は相手ダブマリ+翻弄でメッセンジャー止めて横綱相撲

R5 エヴァグリーン(まくら)
「決勝で会おうぜ」がようやく実現
一本目はツンドラ2枚+ソープロ流刑2みたいなハンドキープして土地攻められて負け。これはマリガンしなきゃダメだなぁ
二本目は相手トリマリで乙
三本目は相手ワンマリでこちらが教主>コアトル>タルモみたいな無双して勝ち


5-0で優勝\(^o^)/
6000円分の商品券を(σ゚Д゚)σゲッツ!!

やっぱこのデッキ最強すぎるなwwwwwwwwww

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