・ダメージランド理論
AB二つの側面を持つカードと言う物がある。
それぞれの側面単体ではA、Bどちらにも劣るものの、状況に応じてAにもBにもなれる応用力は構築戦においても非常に重宝されている。
この特性を最も顕著に示しているカードが《カープルーザンの森/Karplusan Forest》等のダメージランドであるため、これは一般にダメージランド理論と呼ばれている。
 ―民明書房刊『中国古代史から学ぶサイドボード論』より抜粋。

レガシー環境にはメタるべきデッキが大量にあるため、わずか15枚のサイドボードでそれら全てをカバーするのは事実上不可能だと言える。
そこでこのダメージランド理論を利用する事が重要になってくる。

例えば赤バーン用に《寒け/Chill》を、ドラスト用に《クローサの掌握/Krosan Grip》をそれぞれ4枚ずつ用意する場合、それだけでサイドボードスロットを8枚使う事になるが、これをそれぞれ2枚ずつにし、どちらのデッキに対しても効果的な《水流破/Hydroblast》2枚にする事で、両方のデッキに対してサイドボードを4枚ずつ用意しつつもサイドボードスロットの消費を6枚に抑えられるのだ。
この場合に注意しなくてはいけないのは《水流破/Hydroblast》がそれぞれのデッキに対しては《寒け/Chill》や《クローサの掌握/Krosan Grip》ほどは効果的で無いと言う事で、自分のデッキに対して真にクリティカルな相手に対してはダメージランド理論を用いず、あえてガンメタ仕様にすると言う戦略を取る可能性も考慮しておく必要がある。

以上を踏まえた上で、CTGに入りうる代表的なサイドカード候補をいくつか列挙してみる。

1.《仕組まれた疫病/Engineered Plague》
部族全般に効果的であるだけでなく、ドレッジに対してホラーを指定する事で憎き《イチョリッド/Ichorid》を封殺する事が出来る。
ただしロードを有するタイプの部族デッキに対しては1枚だけでは抑えきれない事もあるので過信は禁物。

2.《紅蓮地獄/Pyroclasm》
疫病同様に部族デッキに対して効果的。特に《タルモゴイフ/Tarmogoyf》が睨みを効かせている状況での紅蓮地獄は1枚で勝利を齎してくれる。
しかし疫病と比べると部族デッキ以外に対しての有用性が殆ど無く、また相手の手札次第では再展開される可能性もある。対部族用ガンメタカードという位置付けだと認識すべき。

3.《炎渦竜巻/Firespout》
基本的には1マナ重くなった紅蓮地獄だが、《レンの地の克服者/Wren’s Run Vanquisher》を殺せたりロードが2体出てしまったマーフォークをなぎ払えたりと有用性は高い。またマナの支払い方次第では地上のみ3点ダメージになるため、赤をタッチしたフェアリーデッキが部族デッキを相手する際に一方的なラスゴとして使用する事も出来る。

4.《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
部族だけでなくビートダウン全般、ドレッジ、フルバーン等々、効果的な相手は枚挙に暇が無く、多くの場合はメインボードに搭載されるカード。合計4マナ必要な事と種ポケモンを用意する必要があるのが玉に瑕だが、それさえクリアーできるデッキならば搭載しない理由がない。汚いさすが十手きたない。

5.《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
こちらも非常に有用性が高いため、多くの場合はメインボードで採用されるが、サイドアウトするカードとインするカードの帳尻が合わない時などはサイドボードに追加分が用意される事もある。
ラスゴであり解呪でもあるこのカードの有用性はあえて語る必要も無いだろう。

6.《クローサの掌握/Krosan Grip》
典型的なガンメタカード。
額面以上の仕事は何一つしないため、ダメージランド理論的な応用力は皆無に等しい。しかし狙った獲物を逃さない確実な仕事ぶりは他の追随を許さず、どうしても壊したいエンチャントやアーティファクトがある場合はサイドに用意しておくべきだろう。
しかし全く使用しない確率も高いカードであるため、他のカードを入れるためにサイドからはずされる事も少なくない。

7.《根絶/Extirpate》
クローサの掌握とは逆に、応用力の塊のようなカード。
墓地掃除からキーカードの除去まで幅広く対応できるが、その反面どのデッキに対してもエースにはなれない。
中には根絶を4枚サイドボードに刺しているデッキもあるが、それは非常に贅沢なサイドボードの使い方だと言えるだろう。

8.《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》
対墓地用ガンメタカードの基本。その軽さと確実性は他の追随を許さない。
しかし応用力は皆無であるため、無駄になる可能性は高い。

9.《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
トーモッドの墓所と比べて永続性があり、さらにキャントリップがついているため複数枚引いても無駄にならない。
タルモゴイフを使うデッキでは非常に採用しづらいのが玉に瑕だが、そうでないデッキにとってはトーモッドの墓所よりも有用な場面は多い。
しかし墓地を一掃するのに合計2マナが必要であるため、瞬発力の面ではやや劣る。特に墓地を利用するデッキは高速なものが多く、トリンケットサーチを前提としたメイン1枚積みをする場合はトーモッドの墓所の方が上だろう。


・サイドイン、アウトを悩まない
入れたいカードは沢山あるのに抜くカードが思いつかない!なんて事にならないよう、まず最初に抜くカードから考える。
例えば昨日書いたCTGで考えるならば

対部族
3《翻弄する魔道士/Meddling Mage》(薬瓶を使う場合)
4《目くらまし/Daze》(後手の場合)
1《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》
1《真髄の針/Pithing Needle》(薬瓶を使わない場合)
4《相殺/Counterbalance》(ゴブリン相手の場合)

対スレショ系
4《目くらまし/Daze》(後手の場合)
1《真髄の針/Pithing Needle》(不毛の大地を使わない場合)
2《残響する真実/Echoing Truth》(クリーチャー以外のパーマネントを使用しない場合)

対ランドスティル
2《残響する真実/Echoing Truth》
1《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》
2《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》

対アグロローム
4《目くらまし/Daze》(後手の場合)
2《残響する真実/Echoing Truth》
2《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》

対ANT、ベルチャー
4《剣を鍬に/Swords to Plowshares》(ボブやザンティッドがいない場合)
1《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》
1《真髄の針/Pithing Needle》(ANT限定)
2《残響する真実/Echoing Truth》

対ドレッジ
4《相殺/Counterbalance》

対バーン
1《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》
1《真髄の針/Pithing Needle》
4《目くらまし/Daze》(後手の場合)
2《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》(アンクを使わない場合)
3《粗石の魔道士/Trinket Mage》
2《残響する真実/Echoing Truth》

対ロック
2《残響する真実/Echoing Truth》
1《真髄の針/Pithing Needle》
1《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》

《残響する真実/Echoing Truth》のような丸いカードをメインに積んでおくと、所謂無理ゲーがある程度回避できる上に、サイドアウトするのが楽なので便利。
無論ダメージランド理論を活用しても全てのデッキに対して対応するのは不可能なので、ここから何をメタるのかを考え、取捨選択していく事になる。
コンフラックスのゲートウェイキットを頼もうかと思ったんだけど、これって自宅に届くのか会場に届くのかどっちなんだろう・・・。
常識的に考えれば自宅なんだけど、万が一会場に届いたりしたら偉い事になるしなぁ。

それと大会申請する際に新しい会場を選択する事が出来ないのも謎。
会場変わったらどうすりゃいいんだろう。

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