最初はメッセでの些細な話からだった。

「ラヴニカの小説読みたいよなぁ」
「俺漏れも。でも神河小説も1冊で終わったしなぁ」
「なんでだろな。売れ行き悪かったのかな?」

そんな流れで日本の認定大会参加経験者を調べてみると
わずか6866人しかいないではないか。

この中にはすでに引退している人間もいるだろう。
逆に、登録していないカジュアルプレイヤーもいるだろう。
最大限の希望的観測を持って、引退者1割、大会に参加してない
カジュアルプレイヤーが大会参加者の1.5倍存在すると仮定しても、
日本のプレイヤー総人口は15000人ほどにしかならない。

この内どれだけの人間がストーリーに興味を持つだろう?
どれだけ多く見積もったとしても3割が関の山ではないだろうか?
さらにその内1000円以上もする小説を買う物好きがどれだけいるか。
(明らかに非現実的な数字だが)こちらも3割だと仮定するならば
なんと神河小説はわずか1500部弱しか売れていない事になる。
一冊の値段は1400円なので、総売上は200万程だ。

本と言うのは紙代、輸送費、人件費等で4割ほどかかるらしい。
ソースは「銭」なのでどれだけ正しいか胡散臭いが、
まぁ小説の原価が雑誌より下回る事は無いだろう。
さらに流通と本屋の取り分が4割と言う事なので、
本の内容にかけられる金額は総売上の2割、40万円となる。
ウィザーズに支払うロイヤリティ無し、著作者へも無し。
その全てを翻訳料に注いだとして1ページ辺り1000円・・・。
(神河小説は約400ページある)

こりゃダメだw 小説\(^o^)/オワタ

で、ふとひとつの疑問が頭をよぎった。
「・・・これでマジック全体の売り上げはどーなってんだろ?」

発売直後のシングル販売用開封を除けば、ユーザーが買うパックの量が
すなわち売上となる。15000人のユーザーが皆購買欲に燃えていて、
1エキスパンションが出るたびに1箱買ったとする。
つまり各ユーザーが年間に3箱買う訳で、
年間日本で購入される箱の量は45000箱となる。
(この時点で相当無理があるような気がするが・・・)

あみあみで1箱買うと大体9500円程。
カードショップで日本語版を1箱買うと大体11500円程。
この差額2000円がタカラと流通の取り分となるだろう。
先ほどの原則に当てはめれば、1箱辺りのタカラの取り分は1200円となる。

これを上記の数と合わせると5400万円。
これがタカラに入ってくるお金(利益に非ず)である。

・・・仮定に仮定を重ねている話なので具体的な数字の信憑性は
ほぼゼロに近いが、それでもタカラの家計が火の車なのは理解出来るだろう。
これだけ譲歩を重ねた条件でもこの金額。
おそらく実際の金額はもっと少ないはずだ。

この結果が分かった時、正直ゾッとした。
冗談抜きで、いつ日本語版が無くなり、ウィザーズが日本から
撤退してもおかしくない数字だ。

もっとも、これを理由に「並行輸入を買うな」等と言うつもりはない。
安い方が良いのは当たり前だし、私だって今後もあみあみを利用するだろう。
だが、これまで当たり前に存在した物が突然消えてしまう日が
来るかもしれないと言う事だけは記憶の片隅に
置いておいたほうが良いのかもしれない。

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