ダンピングは文化を滅ぼす
2012年6月28日 TCG全般 コメント (8)仮に1人の大会主催者(Aさん)がいたとします。
その人は大変立派な人で、参加者が喜んでくれるためなら自分の時間も私財も顧みる事無く大会を運営していました。
駅前の一等地に会場を用意し、賞品は常に相場の二倍程用意されました。
その上参加費は他の大会の半額以下で、どう考えても大幅な赤字になってしまうようなものでした。
さらに大会の雰囲気も大変良く、連日満員御礼の状態が続きました。
その地区では他にも大会運営している人が多数いましたが、自腹を切らずにその大会と張り合う事は到底不可能でした。
結果として他の大会は運営が成り立たない状態になり、他の主催者は皆大会運営を辞めてしまいました。
それでもAさんは誠意を持って大会運営を続け、自腹を切り続けました。
しかしある日転機が訪れます。
Aさんは仕事の都合で転勤する事となり、他の地区へ引っ越してしまいました。風の噂では新天地でもAさんは大会運営を続けており、その地区でもAさんの大会は大盛況のようです。
さて、Aさんがいなくなってしまい、その土地では大会が何も無くなってしまいました。最初こそ数人の有志がAさんの後を継ごうとしましたが、Aさんの用に自分の時間とお金を無尽蔵に使い続ける事は出来ませんでした。
そこで有志の面々は参加費を上げ、会場も郊外に移して大会を維持出来るようにしましたが、Aさんの大会に慣れてしまった参加者からは不満の声が絶えず、中には「そんなに金が欲しいのか!守銭奴め!」と言う心ない罵倒まで飛び交いました。
有志の人々はそんな参加者に失望し、1人、また1人とその地を去っていきました。
そして最終的には誰も大会を開こうとせず、ただひたすらにAさんの再来を待つプレイヤー達が残る大会不毛の地となってしまいました。
Aさんは完全な善意によって、自己犠牲の精神で大会を運営していた訳ですが、それが結果的にその地の大会を衰退させてしまう結果となった訳です。
本人が良かれと思ってやった事が裏目にでる、これがダンピングの怖い所です。
過大な自己犠牲は自らだけでなく、周りにも不幸な結果をもたらしてしまうのです。
ですので現在大会を主催されている方も、これから大会を主催しようとしている方も、決して「自分が損してもみんなが喜んでくれればそれで良い」等という気持ちで大会を運営しないで下さい。
適正な利益を確保し、赤字を出す事無く大会を継続させる事を目標にして下さい。(どうしても黒字運営に抵抗があるようでしたら、参加費合計から必要経費と打ち上げ代を除いた全額を賞品代とするのが良いと思います。)
つい最近某所で自己犠牲に絡んだ話をする機会がありましたので、こんなエントリーを書いてみた訳ですが、非常に重要な事なので頭の片隅にでも入れて置いて頂けたら幸いです。
その人は大変立派な人で、参加者が喜んでくれるためなら自分の時間も私財も顧みる事無く大会を運営していました。
駅前の一等地に会場を用意し、賞品は常に相場の二倍程用意されました。
その上参加費は他の大会の半額以下で、どう考えても大幅な赤字になってしまうようなものでした。
さらに大会の雰囲気も大変良く、連日満員御礼の状態が続きました。
その地区では他にも大会運営している人が多数いましたが、自腹を切らずにその大会と張り合う事は到底不可能でした。
結果として他の大会は運営が成り立たない状態になり、他の主催者は皆大会運営を辞めてしまいました。
それでもAさんは誠意を持って大会運営を続け、自腹を切り続けました。
しかしある日転機が訪れます。
Aさんは仕事の都合で転勤する事となり、他の地区へ引っ越してしまいました。風の噂では新天地でもAさんは大会運営を続けており、その地区でもAさんの大会は大盛況のようです。
さて、Aさんがいなくなってしまい、その土地では大会が何も無くなってしまいました。最初こそ数人の有志がAさんの後を継ごうとしましたが、Aさんの用に自分の時間とお金を無尽蔵に使い続ける事は出来ませんでした。
そこで有志の面々は参加費を上げ、会場も郊外に移して大会を維持出来るようにしましたが、Aさんの大会に慣れてしまった参加者からは不満の声が絶えず、中には「そんなに金が欲しいのか!守銭奴め!」と言う心ない罵倒まで飛び交いました。
有志の人々はそんな参加者に失望し、1人、また1人とその地を去っていきました。
そして最終的には誰も大会を開こうとせず、ただひたすらにAさんの再来を待つプレイヤー達が残る大会不毛の地となってしまいました。
Aさんは完全な善意によって、自己犠牲の精神で大会を運営していた訳ですが、それが結果的にその地の大会を衰退させてしまう結果となった訳です。
本人が良かれと思ってやった事が裏目にでる、これがダンピングの怖い所です。
過大な自己犠牲は自らだけでなく、周りにも不幸な結果をもたらしてしまうのです。
ですので現在大会を主催されている方も、これから大会を主催しようとしている方も、決して「自分が損してもみんなが喜んでくれればそれで良い」等という気持ちで大会を運営しないで下さい。
適正な利益を確保し、赤字を出す事無く大会を継続させる事を目標にして下さい。(どうしても黒字運営に抵抗があるようでしたら、参加費合計から必要経費と打ち上げ代を除いた全額を賞品代とするのが良いと思います。)
つい最近某所で自己犠牲に絡んだ話をする機会がありましたので、こんなエントリーを書いてみた訳ですが、非常に重要な事なので頭の片隅にでも入れて置いて頂けたら幸いです。
コメント
主催者に旨みの無い運営は健全じゃない。
鳥取市内の大会では常にこのような形態を通してます、場所はとあるカードショップが専用の場所を設けていらっしゃるので多少楽です
Aさんのように では?
良かれと思って自国で食糧を募って対象国へ送りつけると
(需要が激減するために)被援助国の農業が崩壊する、と。