クァーサルがレガシーに与えた影響
2009年5月25日 TCG全般 コメント (7)座談会うpしますた
http://www.nicovideo.jp/watch/sm7147930
ZOOほどアラーラブロックで恩恵を与えられたデッキは他に無い。
特に《野生のナカティル/Wild Nacatl》と《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》の二枚は、それまで殆ど見かけなかったZOOを一気にTire1レベルまで昇華させた。
ZOOに限らず、レガシー環境に存在する全てのアグロデッキが抱える共通の問題として、「相手の《タルモゴイフ/Tarmogoyf》が突破出来ず、もたもたしてる内に相手が体制を整えてしまう」と言うものがあった。
リボーン発売前の環境でも《流刑への道/Path to Exile》や《剣を鍬に/Swords to Plowshares》で相手の《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を除去する事は出来たが、火力スロットの関係上その2枚が両方ともデッキに投入される事は殆ど無く、相手も《Force of Will》を抱えているため安定して《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を排除する事は難しかった。
しかし《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》の登場によって《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を突破するためのカードが8枚投入出来る様になり、クロックを刻み続ける事が非常に容易になった。
そのため相手側はZOOの驚異をまず《タルモゴイフ/Tarmogoyf》で押さえ、時間を稼いで盤面を整えると言う戦略を取る事が難しくなってしまった。
それだけで無く《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》や《破滅的な行為/Pernicious Deed》も即起動出来るタイミングまでプレイする事が出来ず、また《ヴィダルケンの枷/Vedalken Shackles》で盤面を支配する事も非常に難しくなった。
このように、《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》の登場は「強力なエンチャント・アーティファクト1枚による場の支配」「《タルモゴイフ/Tarmogoyf》1枚による場の支配」を崩壊させ、GPシカゴでのCTG大流行以来ややコントロール優位だった環境のパワーバランスをアグロ側に大きく傾けたと言える。
それを踏まえた上で、今後メタゲームはどのように動いていくのだろうか?
まず真っ先に思いつくのは軽量除去の増量だ。
《剣を鍬に/Swords to Plowshares》は言うまでも無いが、《稲妻/Lightning Bolt》や《流刑への道/Path to Exile》と言った1マナ単体除去はその評価を大きく上げる事になるだろう。
俺も先日のLMCで7ソープロを試してみたが、非常に強力で頼もしい存在だった。
今後さらにスロットを空けて8ソープロにする可能性は高い。
また、CTGのようなデッキへの《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》搭載率は今後飛躍的に上昇するだろう。
3ターン目にX=1でプレイ&即起動はZOOに対する回答の一つであるし、それ以上にエンチャント・アーティファクトの絶対数を増やす事が《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》に対抗するシンプルかつ効果的な手段の1つだからだ。
ZOOは非常に強力なアグロデッキではあるが、決してそれ以上の存在ではない。
序盤の驚異を綺麗にケアされれば息切れするし、相殺独楽ロックが決まればそこから抜け出す事は非常に難しい。
《相殺/Counterbalance》や《ヴィダルケンの枷/Vedalken Shackles》と言った盤面を支配するカード達は決して無力になってしまった訳ではない。
ただ《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》の登場によりそれらは「それ1枚だけでゲームを完全に支配出来るカード」では無くなり、コントロール側はそれを認識した上でデッキを動かしていく必要があると言うだけの話だ。
例えばCTGではGPシカゴで隆盛した四色バージョンは今後衰退し、準優勝した三色バージョンが増えていく事だろう。
基本土地を出来るだけ多めに用意してマナ不足を回避し、《闇の腹心/Dark Confidant》のような脆弱なクリーチャーではなく、《Serendib Efreet》や《ロウクスの戦修道士/Rhox War Monk》のようなガッチリしたクリーチャーを選択する事が主流になるはずだ。
すでに白スレショとCTGとのハイブリットのようなデッキもちらほら出てきており、これだけでも《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》がどれだけ大きな衝撃を与えたのかを窺い知る事が出来る。
最後に今のメタを踏まえた上でCTGとバントビートを作り直してみたので書いておこうと思う。
CTG
4《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
4《汚染された三角州/Polluted Delta》
3《Tundra》
4《Tropical Island》
1《アカデミーの廃墟/Academy Ruins》
1《平地/Plains》
3《島/Island》
4《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
2《粗石の魔道士/Trinket Mage》
3《ロウクスの戦修道士/Rhox War Monk》
4《目くらまし/Daze》
4《Force of Will》
4《渦まく知識/Brainstorm》
4《思案/Ponder》
4《相殺/Counterbalance》
4《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
2《流刑への道/Path to Exile》
3《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
1《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》
1《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
SB
2《流刑への道/Path to Exile》
2《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
3《水流破/Hydroblast》
2《クローサの掌握/Krosan Grip》
2《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
2《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
2《ガドック・ティーグ/Gaddock Teeg》
バント
4《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
4《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
3《Tundra》
3《Tropical Island》
1《Savannah》
1《平地/Plains》
1《島/Island》
1《森/Forest》
4《貴族の教主/Noble Hierarch》
4《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
4《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》
4《ロウクスの戦修道士/Rhox War Monk》
3《知識鱗のコアトル/Lorescale Coatl》
4《Force of Will》
4《目くらまし/Daze》
4《渦まく知識/Brainstorm》
4《思案/Ponder》
4《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
3《流刑への道/Path to Exile》
SB
3《ガドック・ティーグ/Gaddock Teeg》
4《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist》
4《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》
3《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
1《流刑への道/Path to Exile》
http://www.nicovideo.jp/watch/sm7147930
ZOOほどアラーラブロックで恩恵を与えられたデッキは他に無い。
特に《野生のナカティル/Wild Nacatl》と《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》の二枚は、それまで殆ど見かけなかったZOOを一気にTire1レベルまで昇華させた。
ZOOに限らず、レガシー環境に存在する全てのアグロデッキが抱える共通の問題として、「相手の《タルモゴイフ/Tarmogoyf》が突破出来ず、もたもたしてる内に相手が体制を整えてしまう」と言うものがあった。
リボーン発売前の環境でも《流刑への道/Path to Exile》や《剣を鍬に/Swords to Plowshares》で相手の《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を除去する事は出来たが、火力スロットの関係上その2枚が両方ともデッキに投入される事は殆ど無く、相手も《Force of Will》を抱えているため安定して《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を排除する事は難しかった。
しかし《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》の登場によって《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を突破するためのカードが8枚投入出来る様になり、クロックを刻み続ける事が非常に容易になった。
そのため相手側はZOOの驚異をまず《タルモゴイフ/Tarmogoyf》で押さえ、時間を稼いで盤面を整えると言う戦略を取る事が難しくなってしまった。
それだけで無く《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》や《破滅的な行為/Pernicious Deed》も即起動出来るタイミングまでプレイする事が出来ず、また《ヴィダルケンの枷/Vedalken Shackles》で盤面を支配する事も非常に難しくなった。
このように、《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》の登場は「強力なエンチャント・アーティファクト1枚による場の支配」「《タルモゴイフ/Tarmogoyf》1枚による場の支配」を崩壊させ、GPシカゴでのCTG大流行以来ややコントロール優位だった環境のパワーバランスをアグロ側に大きく傾けたと言える。
それを踏まえた上で、今後メタゲームはどのように動いていくのだろうか?
まず真っ先に思いつくのは軽量除去の増量だ。
《剣を鍬に/Swords to Plowshares》は言うまでも無いが、《稲妻/Lightning Bolt》や《流刑への道/Path to Exile》と言った1マナ単体除去はその評価を大きく上げる事になるだろう。
俺も先日のLMCで7ソープロを試してみたが、非常に強力で頼もしい存在だった。
今後さらにスロットを空けて8ソープロにする可能性は高い。
また、CTGのようなデッキへの《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》搭載率は今後飛躍的に上昇するだろう。
3ターン目にX=1でプレイ&即起動はZOOに対する回答の一つであるし、それ以上にエンチャント・アーティファクトの絶対数を増やす事が《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》に対抗するシンプルかつ効果的な手段の1つだからだ。
ZOOは非常に強力なアグロデッキではあるが、決してそれ以上の存在ではない。
序盤の驚異を綺麗にケアされれば息切れするし、相殺独楽ロックが決まればそこから抜け出す事は非常に難しい。
《相殺/Counterbalance》や《ヴィダルケンの枷/Vedalken Shackles》と言った盤面を支配するカード達は決して無力になってしまった訳ではない。
ただ《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》の登場によりそれらは「それ1枚だけでゲームを完全に支配出来るカード」では無くなり、コントロール側はそれを認識した上でデッキを動かしていく必要があると言うだけの話だ。
例えばCTGではGPシカゴで隆盛した四色バージョンは今後衰退し、準優勝した三色バージョンが増えていく事だろう。
基本土地を出来るだけ多めに用意してマナ不足を回避し、《闇の腹心/Dark Confidant》のような脆弱なクリーチャーではなく、《Serendib Efreet》や《ロウクスの戦修道士/Rhox War Monk》のようなガッチリしたクリーチャーを選択する事が主流になるはずだ。
すでに白スレショとCTGとのハイブリットのようなデッキもちらほら出てきており、これだけでも《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》がどれだけ大きな衝撃を与えたのかを窺い知る事が出来る。
最後に今のメタを踏まえた上でCTGとバントビートを作り直してみたので書いておこうと思う。
CTG
4《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
4《汚染された三角州/Polluted Delta》
3《Tundra》
4《Tropical Island》
1《アカデミーの廃墟/Academy Ruins》
1《平地/Plains》
3《島/Island》
4《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
2《粗石の魔道士/Trinket Mage》
3《ロウクスの戦修道士/Rhox War Monk》
4《目くらまし/Daze》
4《Force of Will》
4《渦まく知識/Brainstorm》
4《思案/Ponder》
4《相殺/Counterbalance》
4《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
2《流刑への道/Path to Exile》
3《師範の占い独楽/Sensei’s Divining Top》
1《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》
1《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
SB
2《流刑への道/Path to Exile》
2《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
3《水流破/Hydroblast》
2《クローサの掌握/Krosan Grip》
2《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
2《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
2《ガドック・ティーグ/Gaddock Teeg》
バント
4《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
4《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
3《Tundra》
3《Tropical Island》
1《Savannah》
1《平地/Plains》
1《島/Island》
1《森/Forest》
4《貴族の教主/Noble Hierarch》
4《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
4《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》
4《ロウクスの戦修道士/Rhox War Monk》
3《知識鱗のコアトル/Lorescale Coatl》
4《Force of Will》
4《目くらまし/Daze》
4《渦まく知識/Brainstorm》
4《思案/Ponder》
4《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
3《流刑への道/Path to Exile》
SB
3《ガドック・ティーグ/Gaddock Teeg》
4《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist》
4《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》
3《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》
1《流刑への道/Path to Exile》
コメント
自分が作るつもりだったデッキだと、長毛のソクターの枠に闇の腹心の予定でした。
黒コンは普通に強いと思う。
真面目に調整すれば多分Tire1になれるだけのポテンシャルはあると思うよ。
>名無しさん
タイムラグのあるシステムクリーチャーは火力で簡単に除去されてしまうのであまり信用できない。
ただ1マナのアクションとしては最強の部類に入るので、バントビートをもう少し軽くすれば入るかも。
>ZOOを始めてみようと思った人
ナヤZOOの方が強いと思う。
ドメインZOOの魅力はカードパワーの高さだけど、それはナヤZOOでも十分過ぎるほど高いし、逆に不毛の大地を積めない事が厳しすぎる。
いつも楽しみに日記みてます。
タルモでタルモ止めれないなら相殺コマに否定の壁なんて入らないですかね?(笑)ないか…