偉大な高利貸しである海棠銀次郎を祖父に持つ海棠きららはプロゴルファーの道を歩むが、天才寿司職人でもある坂巻圭介に全英オープンで惜しくも敗北する。

そのショックからきららは荒んだ生活を送るようになる。ある日、いつものように食堂でラーメンにサイダーとショートケーキを入れて食べていた所、金髪グラサンの大男が目の前に現れる。大男はきららと全く同じメニューを平らげた後、大笑いしながら「これはエサでっせええええええええええええ」と罵倒する。

その言葉に激しい憤りを覚えるきららだが、それと同時に心の奥底で燻っていた何かが目覚める感覚を覚える。気が付くときららは酒を辞め、会社も辞めて1人大食いの旅に出るのであった。

−春の空はゴルフの神様だ、と宇賀神は言っていた。空に向けて球を打ち、空に向けてティーを飛ばすのがゴルファーだと言うのが口癖だった。きららは自分の箸をじっと見つめていた。きららのおでんは細切れになってグリーン26ヤード手前のフェアウェイに向かっていった。「宇賀神さん・・・」そう呟くきららの後ろをずんだが「熱っ」と叫んでいた。海棠きらら、24歳3ヶ月の春。

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